■主催者挨拶(都校P:清水会長)
- こんばんは。日頃から都校Pの活動にご協力ありがとうございます。本日の説明会開催は、7月2日に教育庁に行き、松原課長から総務会対応で説明を受けました。定期総会で高校改革について「調査・特別委員会」を設置すると申し上げたが、6月29日に第二次計画案が発表されたので総務会で対応し、説明を聞き、本日の説明会を準備しました。今後も高校改革については総務会で対応する事を決めました。
- 本日の説明で足りなければ、今後も教育庁にお願いし同じような機会をつくってもらう。したがって、特別委員会は別の形になろうかと思う。
- 本日は不手際があり申し訳ありません。全校に案内を出し、出席者は100人位であろうという予測がまちがい誠に申し訳ない。今後、注意しますのでよろしくお願いします。
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■教育庁の出席者紹介
- 説明会にお呼びいただきありがとうございます。本日は、課長級3人と私の4人で伺いました。私は松原と申します。8学区と9学区を担当し、皆さんの窓口の仕事をしています。
- 岡田です。中高一貫の都立大学付属を除く2学区と3学区を担当しています。
- 小泉です。4学区と10学区、8学区の武蔵村山の多摩地区単位制高校も担当しています。
- 木幡です。1学区・5学区・6学区を担当し、1学区の大森単位制高校、港区のチャレンジスクール、6学区の葛飾地区単位制高校、8学区の体育・福祉高校、9学区の東久留米総合学科高校も担当しています。
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■都校P連の代表質問(清水会長)「一門一答」形式 |
○都校P連の代表質問【1】
都立高校の中途退学者が大変多く、高校改革はその救済が主たる目的の一つと聞いております。中途退学者が全て学校の責任とは考えられませんが、その原因分析と救済の具体的内容を説明して下さい。
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●教育庁の回答
- 中退者のデータを見ると、昨年の都立高校の中退者は5320人です。1校あたり平均26人です。この中退者数は前年とほぼ同様です。学年別に見ると1年生は6.7%、2年生は3.1%、3年生0.8%で、学年があがるにつれて数字も落ち着いてきます。1年生の時の対策が急務であり、なんとか中退者を食い止め、都立高校に希望をもって入学してくる生徒に3年間で卒業してもらいたいと考えています。
- 原因は様々で、いろんな要素がからみあっています。具体的には、第一位し、針路変更で41%、進学から就職、全日制から定時制に行くなどの理由です。第二位は学校生活や学業に適応できないが32%、第三位は、学業不振で15%、これが調査結果の状況です。
- これに対する対応として、学校によっては、一部の生徒が不本意入学などで学校に愛着を感じないなど、こうした生徒には木目細かな指導を行い、学業や生活が安定するようお願いしています。推薦入学などを導入し、志願理由を重視することも取り入れています。入学者への進路・生活指導の充実と、授業における習熟度別授業などで基礎・基本学習を行う工夫も取り入れ、小人数指導や基礎学力のつくような木目細かな授業も行っています。
- 生徒の能力・適正・関心が多様化しているため、高校改革の計画でもこうした多様な生徒に応じた学校の設置をすすめています。新しいタイプの学校では、職業教育と普通教育をあわせた総合学科、3年間で必要な単位を取れば卒業することができ、1年間勉強した内容が全て無駄にならない単位制高校、午前・午後・夜間の授業展開を行い生徒の生活にあわせて学習できる昼間定時制高校、例えば、定時制を希望するが昼間、学びたい生徒や自分のペースに合わせてじっくり学びたい生徒をはじめ、入学等に際して目的意識が明確ではないなどにより、中退した生徒など多様な生徒を受け入れ、これらの生徒にアドバイスし、自己にチャレンジし、挑戦するチャレンジスクール、この学校には、不登校の生徒にも来てもらい、多様な生徒が一緒に学習できるようにしたいと思っています。
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○都校P連の代表質問【2】
高校改革は、関係者にとって大変影響の大きい問題です。特に、廃校となる高校の関係者にとっては、納得のいく説明と考える相当の期間が必要と思われます。夏休み前に案を発表して、秋には決定する手順は短すぎませんか。また、そうする理由は何ですか。
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●教育庁の回答
- 第二次実施計画は、平成12年から14年の中期計画です。現在の厳しい財政状況の中でも計画の予算化をしていく。そのために中期的な検討が不可欠です。
- 来年からの計画になるので、どうしても全体的な概算を今年度中にまとめる必要があります。施設整備の事業については、来年度要求に先立ち、事前に財政当局と検討しておく必要があり、秋に策定することとしています。
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○都校P連の代表質問【3】
第一次及びそれ以前に行われた高校改革のその後の現状をお知らせ下さい。当初の予定通りにうまくいってますか。もしも思惑がはずれている部分がありましたら、その具体的な内容をお知らせいただき、第二次計画ではどのように改善されているかの説明をして下さい。
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●教育庁の回答
第一次実施計画については、適正配置計画をはじめ、おおむね順調に計画化され事業が実施されていす。一部(二学区・太田地区単位制工業高校)、学校用地が決定されていませんが鋭意努力しています。今後も着実な計画の推進に向け全力をあげていきます。
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○都校P連の代表質問【4】
廃校の対象校の中に、二次募集で多くの生徒を受け入れた高校もあると聞いております。とすると、高校に進学できない生徒が増加していませんか。
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●教育庁の回答
廃校ではなく閉校ですが、むずかしい問題です。都立高校改革推進計画は1校あたりの規模を確保することとしています。普通科の高校で、6学級、1学級40人とし、3学年で720人を確保することを基本としています。現行の進学率は96%、公共比率は約6対4、普通科と他学科の比率77:23を前提に計画化しています。生徒数の減少にあわせて、毎年就学計画を決め、中学校の卒業生の受け入れ基準を、公共と私立で相談しながら決めていくこととしています。現行の生徒の公私を含めた受入割合については確保していく計画です。
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○都校P連の代表質問【5】
経済的な理由で都立高校しか入学できない生徒も多くいます。価値観の多様化、時代の進展を考えての高校改革は必要ですが、多くの生徒を受け入れる観点も大切と考えますがどう思いますか。就学計画の比率についてはどうお考えですか。
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●教育庁の回答
- 何度も申し上げますが、高校改革は現在抱えている課題、一つには生徒が多様化しているなかで、ほとんどの生徒が高校に入学している状況です。もう一つは将来的に相当の生徒数の減少が見込まれることです。それから、時代にあった高校教育を実施していくことが必要です。
- そのために4つの改革の方向を推進することで、課題である中途退学者を減少する、個性化、特色化を発揮して、生徒に愛される都立高校を目指しているというものです。
- 就学計画の中で、効率中学校の卒業生を公私の適切な分担の下で、できるだけ受け入れる計画にしていきたいと考えています。
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****対象校の発言・質問と回答(4学区のみ抜粋)**** |
■質問【志村高校(4学区)】
- 該当校の声を一度も聞いていない。校長も6月29日にはじめて知ったと報告している。該当者の生徒・先生・保護者・地域の声を聞かないで、誰がどうやって統合すると決めたのか。決定過程が不明瞭である。
- 総合的に判断したと言っているが、たとえば校舎の敷地は10点、都市計画道路は0点などと、ここはこうだとマイナスポイントを計算して科学的に算出したのか。それを数字で明らかにされるなら出して欲しい。4学区で普通高校10数校のうち、志村高校は何番目なのか。得点を積み重ねた結果、何点なのか。科学的な証明ができるのか答えてほしい。
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●教育庁の回答
- 該当校の意見を聞いていないと言っていますが、平成7年に都立高校白書を発表して以来、校長とは何度もヒアリングを実施しています。学校の状況についてもデータをもらい分析してきました。学校にも訪問し、関係者から意見を聞いてきました。平成9年の第一次計画についても理解をしていただき決定してきました。計画決定までに都民の方にもアンケートを実施し、何十回も説明会を開いて理解をしていただきました。数字については手元に資料がないので、今は説明できません。後日、事務局を通じてお示ししたい。
- なぜ志村高校なのか、選定は数字的なものではなく、どこが該当するのかという一つの基準ではやっていません。地域の中で配置のバランスとか、いくつかの該当する項目に照らして、都全体のことを考えて選定しています。4学区については生徒数の減少傾向が大きい。多様な生徒もいるので、適正配置と新しいタイプの学校が必要であると考え提示しました。
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○説明会のまとめ(清水会長の挨拶)
- 長時間お疲れ様でした。準備の不手際があり、立ちっぱなしの方や資料が足りなくて、申し訳ありませんでした。教育庁のみなさん、とりあえず今日のところはお疲れ様でした。
- 本日の説明会をみていて、もちろん様子はわかっています。質問ができなかった方もいました。最後の方は質問だけいただいています。その関係で提案ですが、直接、対象の学校に説明に行くことも含めて、これだけ大勢ですとなかなか話も進みません。時間も無理があります。学区ごとの説明会をお願いした方がいいでしょうか。行政の公務員の方は立場上、文書に残すとか数字のとかなかなかいえないこともあります。いただいた質問は松原課長にお渡しして、必ず対応していただきます。次回は学区毎の説明会と都高P全体の説明会をお願いして本日は終わりにします。
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●松原課長の挨拶
本日は熱心なご意見ありがとうございました。みなさんの意見につきましては今後もこういう形で幅広くお聞きしていきます。学区単位や学校の話し合いについても検討し、私どもは具体的には、複数の学校に関わる横断的な組織と対応することとしています。また、引き続き、都民に信頼される魅力ある高校をめざし仕事をすすめる予定です。
本日は長時間ありがとうございました。
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