志村高校PTA説明会資料

平成11年9月4日

東京都教育庁学務部都立高校改革推進担当

1 都立高校の規模と配置の適正化と特色ある学校づくりについて

(1) 都立高校の規模と配置の現状と課題
都内公立中学校の卒業生は、少子化の影響によって今後も減少が続き、平成9年3 月の90,656人から、平成23年3月には 70,214人(約77.5%)に減少するものと推計 されています。第4学区では、8,601人から、5,474人(約63.6%)に減少するものと 見込まれています。また、都立全日制高校1校当たりの平均学級数は、平成9年度は6.0 学級であり、平成元年度の7.7学級より小規模化が進んでいます。
今後も小規模化が進むと、生徒の興味・関心等に対応した多様な選択科目の設置や、 学校行事、生徒会活動、クラブ・部活動などが十分に行えないなど、学校の活力の低 下が懸念されます。
(2) 特色ある学校づくりの現状と課題
都立高校には、能力・適性、興味・関心、進路希望など多様な生徒が入学していま す。また、多様な生徒が入学している中で、学校に適応できない生徒もいます。この ため、生徒や学校の実態に即した弾力的な教育課程の編成や単位制の活用、多様な指 導形態の導入など、生徒一人ひとりを大切にした教育を行なうことが課題となってい ます。
(3) 都立高校の適正なきぼと配置
生徒の減少に合わせて、学校の活力を維持する視点から、各学校のきぼの確保を図 るとともに、全都的視野から、学区や地域のバランスを考慮して、都立高校の規模と 配置の適性化を図っていきます。このために、平成23年3月の都立公立中学校卒業者 数の推計に基づいて、平成23年度の都立高校生徒受入見込数をもって適正化計画を策 定しています。この計画では、1校当たり18学級を基本として規模の確保を図ること としています。
適正配置を行なうに当たっては、教育環境の確保を図る観点と、教育の機会均等を 図る観点を踏まえて実施します。
(4) 特色ある学校づくりの推進と新しいタイプの高校等の設置
都立高校においては、多様な生徒に対応し、多様で柔軟な高校教育を展開するため、 特色ある学校づくりを一層推進し、特色ある学校を都全体の中でバランスよく配置し ていく考えです。各学校において、多様な生徒の学習希望や進路希望をかなえること ができるよう、指導内容・方法の改善や単位制の趣旨を踏まえた弾力的な教育課程の 編成・実施を図るとともに、社会の進展や生徒のニーズに応じた学科・コース・類型 等の設置や改善を行ない、特色化を推進します。また、既設校の改善とともに、生徒 の多様化や社会の変化に対応し、都立高校の活性化を図るために、総合学科高校、単 位制高校、チャレンジスクールなどの新しいタイプの高校を設置していきます。これ らの新しいタイプの高校は、都立高校の規模と配置の適正化を進める中で、既設校の 発展的統合や改編により、都全体の中で地域バランスを考慮して設置していきます。 単位制高校は、多様な科目の開設、柔軟で弾力的な履修形態、生徒の主体的な科目 選択による学習の推進などの特色をもち、一人ひとりの生徒の個性や能力を伸ばし、 さまざまな進路希望や学習希望に応える学校です。板橋地区単位制高校は、志村高校 と北野高校の伝統や教育実績を引き継ぎ、より発展させながら、多様な生徒の進路希 望に応えるための学校として設置したいと考えています。
2 計画策定の経緯と推進方法について
東京都教育委員会は、平成7年に都立高校白書を発表し、都立高校の現状と課題を明 らかにし、平成8年には、都立高校に関する都民意識調査を実施しました。平成9年1 月に、これからの都立高校のあり方を考えるために設置した都立高校長期構想懇談会の 答申を受け、同年9月に、都立高校改革推進計画を策定しました。
この計画は、計画期間における改革の方向とその道筋を示すものであり、その実現に 向けて、3ヶ年の実施計画を定めています。なお、実施計画は、公立中学校創業者数の 推移や進路希望の動向、学校の実態、社会の動向等を勘案しながら、3年ごとに策定す ることとしています。
東京都教育委員会は、都民に信頼される魅力ある都立高校の実現に向けて、都立高校 改革を着実に推進してまいりたいと考えています。保護者や都民の皆様が都立高校に対 して一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申しあげます。

(参考)

表1 第4学区公立中学校卒業生数

平成9年3月 平成10年3月 平成11年3月
文京区 1,056 人 1,081 人 1,041 人
豊島区 1,282 人 1,225 人 1,221 人
北 区 2,444 人 2,263 人 2,267 人
板橋区 3,819 人 3,720 人 3,711 人
合 計 8,601 人 8,289 人 8,240 人

表2 第4学区都立高校の交通・校舎の状況

高校名 交通(最寄駅から) 建 築 改 修
竹 早 徒歩10分 平成 4年
向 丘 徒歩 6分 平成 7年
小石川 徒歩10分 平成 4年
豊 島 徒歩 7分 昭和47年 平成 5年
文 京 徒歩 7分 平成 4年
城 北 徒歩 8分 昭和47年 平成 6年
飛 鳥 徒歩15分 昭和49年 平成 7年
北 園 徒歩 8分 昭和62年
板 橋 徒歩 5分 昭和36年 昭和63年
北 野 徒歩 5分 昭和43年
志 村 徒歩15分 昭和56年
大 山 徒歩15分 平成10年
高 島 徒歩 8分 昭和49年 平成 7年

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